鉋(かんな)
■ 鉋(かんな)の研ぎ入れ順序
鉋の刃は裏出しをして裏押は金盤当てにして、刃研ぎは水をたらして荒研ぎ、中研ぎ、仕上げ研ぎとなります。
注)グラインダーを使用すると刃物の硬度がもどりますので、刃物の価値がなくなります。
■ かんな台の調整
かんな台は、かんな削りの定規の役目をしますので、つねに正しい状態に調節しておく必要があります。かんな台は樫材で作られており、空気中の水分によって台全体が変形するため、日かげに保存するようにしてください。 また、台の磨耗によって変形を生じます。大まかに次のような2つのケースがあります。
⇒ 下端が船底形になると仕上面は中央がくぼむ
⇒ 下端が円筒形の一部になっていると、仕上面が波状になる
■ かんな台の手入れ
(ア)横方向を調べる
せんいに対し、横方向の平面をしらべる。(台に直角に見通しながら一直線かどうかを確認します)
(イ)ねじれを調べる
対角線の方向に直定規をあて、中央部に等しいすき間(0.3~0.5mm)ができているかどうか確認します。
(ウ)方向をしらべる
中央と両端の3点が一直線上にあるかどうかを確認します。
(エ)姿勢をとる
台頭を左に、下端を上にすると共に台直しかんなを軽く持ちます。
(オ)ならす
台直しかんなでせんい方向に直角にならします。つねに波状面にならぬように注意し、らせん状に静かに軽くならします。 定規で調べながら、仕上、中仕上、荒仕上に適した下ばを完成します。